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ギリシャ・ローマ神話と 古事記「黄泉国」

●古事記との類似点

1.亡き妻を探して、夫が死の国へ旅立つ

2.妻の姿を見てはいけないという条件をかせられる

3.夫が禁を破った為に、妻と別離する

●ギリシャ・ローマ神話

オルペウスは結婚してまもないうちに、妻エウリュディケを野原で毒蛇にかまれ、亡くしてしまう。

妻愛しさに、オルペウスは生きた人間は入ることができないといわれる死の国へ一人旅立つ。地獄の番犬や魔物たちは、オルペウスの美しい竪琴と歌に酔いしれ、彼の行く先を阻むことはしなかった。

冥界(地下界)の王ハーデスと妃ペルセポネも、愛妻と別れた悲しみを訴えるオルペウスの歌に心を動かされた。
「お前の優しさに免じて、エウリュディケを地上に連れて帰ることを許そう。そのためには、1つ守らなくてはいけないことがある。地上界に着くまでは、お前は妻の前を歩き続けなくてはならない。また背後にいる妻を見ようとしてもいけない」

喜び勇んで地上へ向かうオルペウス。しかし、背後に妻の気配を感じられないオルペウスは不安になって、後ろを振り向いてしまう。すると、そこには愛しい妻の姿があったが、彼女は一瞬のうちに消えてしまう。悲しい別れを悔やみながら、オルペウスは一人で地上に戻ることとなった。

世界神話との比較

(1999/3/9)