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古史古伝『物部文書』

●伝承
物部氏は、仏教受容の可否をめぐって蘇我氏と聖徳太子と争った。争いに敗れた物部守屋の子、那加世(なかよ)は当時三歳であったが、秋田地方へ亡命した。そのとき那加世が持参した古代史料の写しが『物部文書』である。
那加世の子孫である物部氏が代々神職をつとめる秋田県協和町の唐松神社に所蔵されている。成立年代、編者は不明。

●内容
『物部文書』には『古事記』にはない創造主神が登場する。また物部氏の祖であるニギハヤヒの鳥海山降臨説が特徴的である。

十種(とくさ)の神宝(かんだから)が秋田の物部氏に伝えられたことが書かれている。十種の神宝とは、「オキツ鏡」「ヘツ鏡」「十握の剣」「生く玉」「足る玉」「死返しの玉」「道返しの玉」「ヘビのヒレ」「ハチのヒレ」「品々物のヒレ」である。『秀真伝』『先代旧事本紀』にも十種の神宝について記されているが、文献によって名称が多少異なっているようだ。これらには、鎮痛効果や蘇生の力があると伝えられている。

古史古伝

(1999/4/6)